会津といえば、美味しい日本酒がたくさんありますよね。
日本酒の中でも特に会津のお酒が好き!という方も多いのではないでしょうか。
今回ご紹介するのは福島県喜多方市のお酒、「会津ほまれ」。
いったいどんなお酒なんでしょうか。
会津ほまれってどんなお酒?
世界最大の国際ワイン品評会、IWC(インターナショナル・ワイン・チャレンジ)をご存知でしょうか。IWCは毎年ロンドンで開催されている権威ある品評会で、2007年からはSAKE部門が創設され、ワインだけでなく日本酒についても審査が行われています。
ほまれ酒造が出品した「会津ほまれ播州産山田錦仕込純米大吟醸酒」は、IWC 2015の日本酒部門において、なんと最高賞を受賞しました。このお酒は安倍総理にもプレゼントされたそうです。
会津ほまれの味わいは、飲んだ後に余韻が残るようなお酒。キレがありつつも、酒蔵が呼ぶ"押し味"と呼ぶ、後からこみ上げる味わいが楽しめます。
「会津ほまれ」という名前は、創業者の唐橋幸作氏によって付けられました。関東へ会津清酒の名を知らしめるため、「会津」と名前に冠し、当時「ほまれ」というタバコが有名で、ひらがなで読みやすく覚えやすい、大衆に訴えやすいことから「会津ほまれ」となりました。
この名前のとおり、日本だけでなく国外にまでその名が通ったことは、なんとも感慨深いですね。
◆喜多方の水を使用
日本酒の命ともいえる大切な水。会津ほまれを含め、ほまれ酒造の全商品は霊峰飯豊山の伏流水である「喜多方名水」で仕込まれています。この水の特長はなんといっても超軟質であること。口当たりがとてもやさしく、甘みが感じられる水です。軟水を使用した酒造りでは醗酵が緩やかに進み、出来上がったお酒は軽くてなめらか、スッキリとした味になる傾向があります。
会津ほまれの味わいは、この喜多方の水によるところが大きいかもしれませんね。
◆会津杜氏の技
杜氏とは日本酒造りを行う蔵人の監督者、ひいては酒の製造における最高責任者のことです。杜氏を筆頭とする蔵人の集団を杜氏集団といいます。この杜氏集団は全国に存在しますが、その中のひとつに会津杜氏があります。
ほまれ酒造の杜氏は、この会津杜氏の中島一郎氏です。平成12年から杜氏として会津ほまれの酒造りを統括している大ベテランで、全国新酒鑑評会では金賞を9回受賞、福島県知事賞を2回受賞している実力者。
中島氏は、「酒は生き物である」と語ります。酒造りにおいては、今必要としている事に即過不足なく対応すること、そのために何が必要かを見抜く観察力と洞察力、そして決断力が求められるそう。
このベテラン会津杜氏の経験や技によって、会津ほまれは醸されてきたのですね。
ほまれ酒蔵株式会社について
出典:ほまれ酒蔵HP
1918年(大正7年)、もともと米問屋を営んでいた唐橋家が、卸し先でもあった造り酒屋の業務を譲り受け、「加納酒造株式会社」が誕生しました。その後は事業拡張を重ね、社名を合資会社唐橋酒造場、昭和24年8月にほまれ酒造株式会社とし、今では東北有数の酒蔵となっています。
2011年に代替わりし4代目となった唐橋裕幸氏は、ここまで出荷量を増やすことができたのは、積極的に県外へ販路を広げたことだったと言います。県外で会津の酒と知ってもらうことにおいて、〝会津ほまれ〞という名前も一役買ったようです。
裕幸氏はさまざまな改革を行い、商品開発ではいちごやゆずを使ったリキュールを考案しました。このリキュールは、自ら原材料を探し回り、研究室で配合を決めたという商品で、海外でも人気があるのだとか。また、地酒専門店向けの「からはし」シリーズを、今後の蔵の一翼を担うブランドにすべく育てている最中だそう。
長い歴史を持つだけでなく、新しい風を吹かせる社長がひきいる”ほまれ酒造”。今後もどんな美味しいお酒を作りだしてくれるのか、楽しみですね。