伴野貴之のマイお気に入り記録


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2014.7.18
日本酒

きき酒師の私が意識してる、日本酒に良く合う料理を注文する3つのポイント

みなさんは日本酒と料理の相性って気になりますか?
 
どうせなら、飲んでる日本酒によく合う料理を頼みたい。今飲んでる日本酒が、もっと引き立つ料理が欲しい。料理を美味しく感じさせる日本酒が飲みたいなど。
 
せっかくのお酒の場、美味しい日本酒と、美味しい料理を楽しみたいのは当たり前ですよね。
 
今回は「日本酒に良く合う料理を注文する方法」をご紹介します。
 
簡単なポイントを抑えれば、
 
・居酒屋で飲んでる日本酒に合う料理が注文できたり
・目の前の料理に合わせて日本酒を選んだり
・友達に美味しい組み合わせを教えたりできる

 
になりますよ。
 
※厳密には、人の味覚はそれぞれなので100%完璧!ではありません。あくまで1つの基準として、参考にしていただけると幸いです。
 
 

1.飲んでいる日本酒の種類から合わせる

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純米酒、吟醸酒、本醸造など、日本酒にはいくつかの種類があります。(詳しくはコチラの記事で紹介されてます)。難しく覚える必要はありませんが、お店のメニューには大抵、純米、吟醸などの表記があるはずです。それをご確認ください。
 
 

純米系を飲んでいる場合

純米(じゅんまい)と書かれたお酒の場合、コクの味わい、お米のふくよかな香りがする日本酒です。実際に炊いたお米に合う料理を合わせてみてください。しっかりした味付けの料理がおすすめです。
 

例えば魚の煮付け料理、煮物料理、肉料理、油炒め、野菜炒めなど。ご飯に合う料理は、ほとんどが好相性です。バターをご飯に載せて食べる人がいるように、バター料理との相性も良かったりします。

 

吟醸系を飲んでいる場合

メニューに「吟醸(ぎんじょう)」と書かれている日本酒を飲んでいる場合、それは香りが良い日本酒です。どちらかと言うと食前酒や食後酒向けの日本酒ですが、淡白な素材を活かした料理がよく合います。逆に、肉などの油が濃い料理にはあまりおすすめできません。
 

例えば白身魚の刺身、カルパッチョ、おひたし、魚の塩焼き、オリーブ、たらの芽など。前菜系の料理に好相性です。他にはアボガドと海老のサラダ、白身魚のムース、八方菜、山菜の天ぷらなど。大吟醸には、フルーツも相性が良いです。

 

生酒系を飲んでる場合

一切加熱処理をしてない、まるで白ワインを思わせるフレッシュな生酒。快で若々しい日本酒には、料理の特性を良く引き立ててくれますが、個人的には白ワインの感覚で料理を楽しんでいただければと思います。
 

例えば牡蠣料理、ムニエル系、オイスター料理、甘エビ、イクラを使った料理、ホタテのソテー、ゴーヤチャンプル、チーズなど。鶏肉のソテーなど、鶏肉料理にも合いますよ。

 

熟成酒を飲んでる場合

まるで紹興酒を連想させる、呑兵衛が好きな熟成酒。とろしとした甘味や深い酸味、洗練された熟成香が特徴です。普通の日本酒では考えられない料理との組み合わせが楽しめます。食後酒にも良いですが、食中にちびちびと楽しむスタイルがおすすめです。
 

例えば鰻の蒲焼き、麻婆豆腐、豚の角煮、ビーフシチュー、スパゲッティミートソース、フォアグラのソテー、北京ダック、焼売、ラムのステーキなど。

 

その他(本醸造、普通酒など)を飲んでいる場合

多くの飲食店に置かれている王道の日本酒です。香りは控えめですが、淡麗辛口で万人向けの日本酒です。基本的に様々な料理と好相性です。好みになりますが、どちらかと言うとシンプルで軽い料理がおすすめです。
 

例えば冷奴、塩辛、からし和え、酒蒸し、かまぼこ、漬物、、おひたし、酢の物など。濃厚な飲み口のお酒には、濃い目の料理も合います。

 
 
 

2.3つの基本形から料理を合わせる

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こちらは日本最大の日本酒メーカー「白鶴酒造」の独自研究による研究結果です。3パターンに分けて、日本酒と料理の組み合わせを紹介します。
 

バランスで合わせる

日本酒と料理の味を合わせます。濃厚な料理には濃厚な日本酒、薄味の料理には淡麗な日本酒、塩辛い料理には辛口の日本酒と、お互いのバランスを合わせる方法です。つりあいを取ることが大切です。
 

例えばタレ焼き食べる焼鳥には、甘口の日本酒。塩焼きの焼鳥には、辛口の日本酒。天つゆで食べる天ぷらには、甘口の日本酒。塩で食べる天ぷらには、辛口の日本酒など。

 

ハーモニーで合わせる

日本酒と料理の組み合わせにより、新しい調和した味わいを生み出すこと。肉料理を食べて、赤ワインが飲みたくなるようなイメージです。料理の後に日本酒を飲んでも違和感が無いため、後味が大切になります。
 

例えば淡白な香りの料理(おひたし等)と、香り高い吟醸酒を合わせると、日本酒の香りがより引き立ちます。酸味の強い酢の物に、甘口の日本酒がよく合います。

 

ウォッシュで合わせる

口の中をリフレッシュし、料理の味わいをはっきりさせる組み合わせです。料理の後味、嫌味を日本酒で洗い流してくれます。お水を飲むと料理の余韻も洗われてしまいますが、日本酒なら、程よい余韻を残し、次の料理の味も引き出してくれます。ソーセージを食べてビールが飲みたくなる、というイメージです。
 

例えば揚げ物に淡麗な日本酒。ステーキなど脂っぽい料理と、淡麗な日本酒など。

 
 
以上が白鶴酒造による相性の見方です。絶対的な正解は無いのであまり難しく考えず、上記3つのマッチング方法を色々と組み合わせて楽しむのも、おもしろいですよ。
 
 
 

3.合わせてはいけない料理

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上記では「相性の良い組み合わせ」を紹介しましたが、ここでは相性が良くないと感じるパターンをご紹介します。パターンは3つあります。
 
 

日本酒と料理の風味が反発する

日本酒と料理が口の中で反発するパターンです。反発して苦味や渋味、舌触りの悪さといった不快な感触を生み出す場合に当たります。
 

お互いの悪い部分を引出す

日本酒または料理の生臭み、苦味、渋味など、どちらかまた両者の欠点を引き出してしまう場合に当たります。
 

どちらかの風味や特徴を消してしまう

日本酒と料理のバランスが悪く、どちらか一方の風味、味わい、特徴を消し去ってしまう場合に当たります。
 
 
例えば、濃厚で香り高い日本酒に、生臭い魚介類を合わせるなど。お互いの良い部分を消してしまい、素材の持つ味わいを消してしまいます。他にも、軽快ですっきりしたみずみずしいお酒に、風味の強いどっしりした脂っこい料理を合わせるなど。
 
基本的にどんな料理にも合うのが日本酒の良いところですが、相性が良くないと感じるパターンもあるのを覚えておいてください。
 
 

最後に

日本酒と料理との相性、いかがでしたでしょうか。
 
お酒をおいしく飲むには、料理との相性がかかせません。どんな相性で料理を選ぶかによって、食事はますます楽しくなると思います。
 
ただ、料理との相性は億が深く、人によりいろいろなマッチングの面白さを楽しむことが、日本酒の楽しみ方でもあります。
 
ただし気を付けて欲しいのは、上記はあくまで参考までにお願いします。人の味覚はそれぞれ異なり、その日の体調や気分でも変化するためです。
 
ぜひ色々とトライしてみてください。
 
参照:白鶴酒造:公式HP
参照:日本酒サービス研究会:公式HP

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