こんにちは。
皆さんは「アイスビール」を飲んだことがありますか?
アイスビール…氷の入ったビール??キンキンに冷えたビール??
名前からして冷たいビールを想像してしまいますが、実は体がポカポカ温まるビールなんです!!
アイスビールってなに?
実はビールのアルコール度数は原料内の糖分に比例するとされています。
アルコールは酵母が糖をアルコールと二酸化炭素に分解する「アルコール発酵」によって生み出されているので、糖分が多いほどアルコールが高くなるというのは納得ですよね!
しかし、酵母はアルコール度数の高い環境では生きていけない生き物でもあるんです。なので高いアルコールのビールを造るには酵母の力だけでは不十分なんですね。
そこで用いられたのがこの「アイスビール製法」。アルコール度数を高めるためには欠かせない方法なのです。
アイスビールとは?
アイスビールは凍らせることでアルコール度数を高めたビールのことです。
実はアルコールには凍らない性質があります。この性質を生かし、アイスビール製法ではまずはビールを凍らせます。
この理論でいくとビールの中の水分は凍りますが、アルコール分は凍りませんよね。
凍らせてから凍った水分を取り除き、また氷結させて凍った水分のみを取り除く…この工程を繰り返すことでアルコールが凝縮され、アルコール度数を高めていくのです。
アイスビールは罰から生まれた!?
アイスビールはドイツのクルムバッハが発祥とされています。
アイスビール誕生にはこんな面白いエピソードが伝わっています。
ある日、ビール職人の見習いが屋外にビールを放置したまま家に帰ってしまいました。
翌朝、ビールを見ると凍ってしまっていた…
「売り物にならなくなった!」と怒ったビール職人の親方は、見習いに罰として凍ったビールの液体部分を飲むように命じたのです。
飲んでみると味わいもスッキリし、体がポカポカと温まるビールになっていたというわけ。
※諸説あり
今こんなことをしたらパワハラで訴えられてしまいそうな案件ですが、このような見習いの失敗によって生まれたのがアイスビール製法なんです。
ちなみにドイツでは、もともとアルコール度数の高めな「ボック」というスタイルのビールをさらにアイスビール製法で濃縮させた「アイスボック」というスタイルが冬の寒い時期に重宝されています。