日本酒やワイン、焼酎、ウイスキー、ハイボールと、日本国内ではさまざまなお酒を楽しむことができます。
そんな数あるお酒業界の中で、最近やや元気が無いといわれているのがビール業界。
近年、クラフトビールの台頭がありながらも、ビールの売り上げが低迷しているニュースを良く耳にするようになりました。とはいえ、ビールが好きという方は多く、世界中でもトップシェアを誇っている酒カテゴリと言っても過言ではありません。
今回はビールを語る上で欠かすことのできない4カ国を紹介します。
果たして世界のビールを一番シェアしている国はどこなのでしょうか?
トップシェアはベルギー
ビールは世界中で愛されているお酒ですが、その中でも特にビールを好んで飲んでいる国はご存知でしょうか?
Retale社が制作したデータよると、国民1人当たりのビール消費量に関してはチェコ共和国が1位なのだそうです。年間消費量はなんと143.3リットル!一人あたりのビール消費量は24年連続で1位なんだとか!
では、世界でビールのシェア率が高い国はどこなのでしょうか。
シェアの高さは買収が活発だから
2016年の調べでは、なんと1位はベルギーでした。
ベルギーはビール大国のひとつですが、その中でも『アンハイザー・ブッシュ・インベブ』という会社が大きな割合を占めています。
これにはカラクリがあるようで、世界のビール会社はさまざまな大手と合併することで、シェアを伸ばすという構図になっているようです。
もともとアメリカで160年以上の歴史があるビール最大手の「アンハイザー・ブッシュ」は、2008年にベルギーの大手ビールメーカー「インベブ」に買収されます。その後、「インベブ」は「アンハイザー・ブッシュ・インベブ」に改名。アンハイザー・ブッシュは子会社となりました。
アンハイザー・ブッシュはバドワイザーが最もポピュラーな商品で、シェアはアメリカのシェアの約半分を占めていました。そこにインベブが買収したことで世界的シェアが拡大。世界のトップシェアとなったのです。
その後、2016年にイギリスの大手ビールメーカーSABミラーも買収。ベルギーは世界ビールシェアが30%となるのです。
イギリスとオランダ
イギリス
ビールで有名な国のひとつはイギリス。イギリスはパブで大ジョッキを飲み干すというなんとも気持ちよい飲み方を伝統としている酒飲みとしては憧れの国ですね。
イギリスは1895年に創業開始された「SABミラー」が市場シェアで2位となっています。しかし、上述したようにSABミラーは2016年にインベブに買収されています。
ちなみに、アンハイザー・ブッシュ・インベブがトップシェアを獲得する以前は、このSABミラーがアメリカのミラー社と合併し、世界NO.1の座を持っていたそうです。
オランダ
市場シェアの第3位はオランダ。
オランダの誰もが知るビール会社といえば、やっぱりハイネケンでしょう。
ハイネケンは1864年に創業が開始され、現在は250以上のブランドを世界70ヶ国に展開している大手ビールメーカーです。
ハイネケンは日本でも多くの飲食店やクラブのバーカウンター、コンビニ、スーパーで手に入れられる定番のビール。
あの爽やかな飲み口が人気ですよね。みなさんの中にも好んで飲んでいる方も多いのではないでしょうか?
第4位はデンマーク
デンマークとビールが繋がってこないという方もいるかもしれませんが、実はあの「カールスバーグ」はデンマークの会社なんです。
カールスバーグは1847年に創業開始の老舗ビールメーカー。
シェア率は世界第4位といえ、140カ国以上に流通しており、その規模は日本の大手ビールメーカーと比べても超ビッグ。
こちらのメーカーも買収によって規模拡大を行なっていたため、所有しているビールブランドは500以上もあるんだとか!その中でも最も有名な商品は「カールスバーグ・ビール」。そのほかにもTuborg、Kronenbourg、Baltikaなど世界各国のビールブランドを手がけています。
大手を無視してビールは語れない?
ビールを語る上で実は大手の存在を無視して、マニアックなクラフトビールだけを語ることはできません。
世界の大手ビールメーカーはシェア拡大のために買収を行い、さらにシェア率を高め自社のブランド力に磨きをかけているところが多いようです。
ぜひ、今回紹介した4カ国のビール会社の商品を飲み比べてみてください。そしてその国のクラフトビールもいっしょに楽しんでみてください。今までとは違った角度からビールが楽しめるでしょう!
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