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2018.12.6
ウイスキー

ウイスキー好きなら知っておきたい!「ハイランド・モルト」の特徴とその魅力を徹底解説

シングルモルトウイスキーを語る上で絶対に外せない要素の「産地」

大麦だけで作るモルト・ウイスキーは、熟成の方法や環境によってその味わいが大きく左右されるので、ウイスキーにとって「その土地の味」は切っても切れない関係にあるのです。

その中でも、数多くのウイスキーを生産している「ハイランドという土地はウイスキー好きなら抑えておきたいところ。

今回は、スコットランドの北の山々で育ってきたウイスキー「ハイランド・モルト」について徹底解説します。

「ハイランド」とは?

ハイランドモルトについてご紹介する前に、ハイランドの地形について解説します。

「ハイランド」ってどこにあるの?

ハイランドはどこか?と聞かれたらざっくり「スコットランドの北の方全体」と答えておけば問題ありません!
イギリスの中でも北の方にあるのがスコットランド。その中でもさらに北にあるのが「ハイランド」ということです。

スコットランドにおけるハイランドの蒸留所数は非常に多く、実に40ほどあると言われています。スコットランドに構えるモルトウイスキーの蒸留所数が100以上であることから、ハイランドが占める蒸留所の割合がいかに大きいかどうかがわかりますよね。

スコットランドでは北部が”ハイランド”、イングランド寄りの南側が”ローランド”と呼ばれます。
北のハイランドと南のローランドは民族的にも文化的にも異なっており、もちろんそれぞれのウイスキーは味や香りも全く異なるのです。

「ハイランド」ってどんな場所?

ハイランドは1000m級の山々が連なる「グランピアン山脈」がそびえており、とても凹凸が激しく、山や谷がたくさんある地域です。

ハイランドと言えば「グレン」と名のつくウイスキーが多いですが、実はグレンとはアイルランドなどで使われているゲール語で「」を意味する言葉なのだそう。

地域別「ハイランド・モルト」の味の違い

ハイランド・モルト全体の傾向でいえば、辛口でピートの効き具合が落ち着いたものが多いです。しかし、ハイランドは広大な土地であるため味や香りは地域によって多種多様

そこでハイランド・モルトを東西南北に分けて、その環境や味を比較してみました。

東ハイランド

東ハイランドは、山の多いハイランドの中では比較的平野部が多い地域。
そのため他の地域に比べて都市部も多く、大都市「エディンバラ」「グラスゴー」、ヨーロッパの石油の首都とも言われた石油採掘の拠点都市「アバディーン」などの個性豊かな都市が多いのが特徴です。

東ハイランドの代表的なウイスキーとして、フェッターケイアン、アードモア、グレンギリー、ロイヤルロッホナガー、ザ・グレンドロナックなどが挙げられます。

東ハイランドのシングルモルトの個性としてはフルーティな香りがあり、口に含むとフレッシュさが感じられます。
また、充実感がある濃厚な重めのボディのウイスキーもしばしば存在するそう。

西ハイランド

スコットランドで最も高い「ベン・ネヴィス山」がそびえたつ地域。
このベン・ネヴィスの山の麓に流れる雪解け水が、西ハイランドにある蒸溜所の仕込水になります。

西ハイランドには、蒸溜所が二つしかありません。
ひとつは「ベン・ネヴィス蒸溜所」。山のふもとの近くに登山家たちが集う、フォート・ウイリアムという街にあります。

もう一つが「オーバン蒸溜所」。港町の中心部にあり、潮風に吹かれながら熟成しています。
その環境から、磯臭さのような独特の香りを楽しむこともできます。味はジンジャーのような辛さがピリリっと感じられ、最後にフッと樽のような木の香りが通り過ぎていきます。

南ハイランド

南ハイランドは、グランピアン山脈以南の地域を指します。
非常に自然豊かな地域で、少し南に行くとスコットランドの南側であるローランドに近づきます。

ローランドに近いためか、軽めの食事とあわせて飲みやすいライトボディで少し甘みのあるウイスキーが多いです。

エドラダワー、グレンゴイン、グレンタレット、タリバーディンなどの蒸溜所が代表的。

北ハイランド

北ハイランドとは、ハイランドの首都と言われている「インヴァネス」近辺の地域から北全体のことを言います。

代表的な蒸溜所はオールドプルトニー、クライヌリッシュ、グレンモーレンジ、ダルウィニー、ダルモアなど。

味の傾向としては、なめらかでトロっとしており口の中を包み込んでくれるようなリッチさがあります。中には若干ドライなものもあるようです。

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