ラフロイグは「アイラモルトの王」と親しまれているウイスキーです。
クセのある味わいの先に女っぽさを持った甘さがある「アイラの女王」のボウモアとは反対に、ラフロイグは名前の通り男らしいスコッチウイスキーと言われています。
強いクセとスタイルをもつラフロイグは、多くの愛好家を魅了し続けている人気のウイスキー。
今回はアイラモルトの王「ラフロイグ」について詳しく解説していきます!
ウイスキー「ラフロイグ」とは??
ラフロイグの歴史
「広い湾のそばの美しい窪地」のことをゲール語でラフロイグと言われており、実際にアイラ島の蒸留所は、海辺の美しい風景の中に建っています。
ラフロイグの創業者のジョンストン兄弟は、もともと牧畜業を営むかたわら、家畜の飼料となる大麦でウイスキーを製造していました。
その後、兄弟が製造したウイスキーは島内で評判となり、牧畜業を廃止。ウイスキーの製造業一本に絞り、1815年にラフロイグ蒸留所を設立します。
この蒸留所はブレンデッドウイスキーに一役買っていて、スコッチのブレンデッドの味わいに、複雑さとスパイスを加える役目を果たしてきたのです。
アイラモルトの王と呼ばれる理由
「アイラモルトの王」と呼ばれる理由は、チャールズ皇太子の存在があります。
1994年にラフロイグは、その味わいや凄まじいスタイルと出来栄えの素晴らしさから、王室御用達のウイスキーとして認可されました。これはシングルモルトとしては初めての出来事。
ボトルのラベルのマークは「プリンス・オブ・ウェールズ」称号の証なのです!
ちなみに1920年以降のアメリカで禁酒法時代のさなか、ラフロイグは薬用酒として法を逃れて飲まれていたと言われています。禁酒法という厳しい状況の中でも多くの人に重宝されたお酒なんですね!
ラフロイグの製造工程
フロアモルティングという昔から変わらない方法で、ラフロイグは作られています。
大麦麦芽を乾かすためのピートは、オリジナルの物を使っていて、採掘されている湿原は海藻類や海苔がたくさん混ざっています。 そのため、凄まじいオリジナルのスタイルを持ったラフロイグが生産されているのです。
大麦の約80%は近くのポートエレンに製麦を任していますが、ラフロイグ蒸留所で残りの15%ほどを製麦しているので、ラフロイグの風味は特徴的になっているのですね。
ラフロイグの特徴
ラフロイグの特徴はなんといっても癖のある香りと味。ウイスキー愛好家の中でも、大好きか大嫌いになるかの二極化するとまで言われているんです!
特徴的な香りが魅力?
スコッチウイスキーといえばスウィートな香りと旨味ですが、ラフロイグは前に書いたようにとても癖が強く、個性がある香りをしています。 その香りは海藻や消毒液に例えられており、国内では正露丸に近いニオイと伝えられています。
しかしラフロイグの愛好家は、むしろこの香りが良いとしているんだとか!スモーキーな風味の中で僅かに海の磯を感じることができるラフロイグの味わいから離れられないファンがいるほどなんです。
ラフロイグのおすすめの飲み方
ラフロイグのおすすめの飲み方は、ストレートかロック。これは他のシングルモルトと同じですが、お酒に弱い方はあまり無理しないでください。 ラフロイグの強い香りと独特の味わいに興味が出てきたら、少しづつ挑戦してみましょう。
ソーダ割にしても、ある程度美味しさを保てるのがラフロイグの優れた点で、爽快な味わいとソーダでまろやかになったスモーキーな香りを同時に楽しむことができます。