今回は、日本酒好きもウイスキー好きも注目の商品「ピークウイスキー」をピックアップ。
なぜ双方に注目して欲しいかと言うと、同商品は主に日本酒を手掛ける酒造メーカーが製造している、人気地ウイスキーだからです!
仕込み水にも、日本酒造りと同様のものを使用。どこか昭和を感じさせるラベルデザインも可愛い、「ピークウイスキー」に迫っていきます!
ピークウイスキーを造る玉泉堂酒造とは?
「ピークウイスキー」は岐阜県養老町の老舗酒造メーカである、玉泉堂酒造(ぎょくせんどうしゅぞう)が製造する国産ウイスキー。
同酒造は江戸時代後期の文化3年(1806年)に創業し、以来200年にわたり、主に日本酒を中心に焼酎やみりん、リキュールなど、幅広い酒類を手掛けてきた総合種類メーカーです。
「ピークウイスキー」を造る玉泉堂酒造
脈々と続く歴史の中で、玉泉堂酒造は量産に力を入れていた時期もありましたが、昭和50年代後半にその酒造りの姿勢を大きく転換。品質にこだわった少量生産にシフトし、昭和62年(1987年)には、製造を休止していた高級酒の銘柄「醴泉(れいせん)」を復活させます。
さらに翌年には主力銘柄となる「美濃菊(みのぎく)」を発表。以来、高品質な地酒造りで高い評価を獲得し、現在でも良質な酒を造る蔵として認識されています。
蔵は海抜0mの平野部から標高859mの養老山を擁する、養老山系の近くに立地。名所"養老の滝"で知られる、この豊かな水源の伏流水を仕込み水に使用していることが、同酒造が良質な酒を造れる秘密の一つです。
蔵の方向転換の時期と共に誕生
「ピークウイスキー」が脚光を浴びたのは、第一次ウイスキーブームが起きた昭和50年〜60年頃。当時あったウイスキーの級別制度において2級の地ウイスキーでありながら、味とコストパフォーマンスが良いということで愛され、瞬く間に一世を風靡しました。
人気は続き、その後訪れるウイスキー市場における"冬の時代"でも根強い人気を保ち続けます。そして、近年のウイスキー人気に伴い再び脚光を浴びているのです。
また、発売当時は味とコスパが注目されましたが、現代においてはデザインも人気の秘密でしょう。黄色いラベルに赤い文字、蔵元直送と記されたキャップなど、どこか昭和を感じさせるデザインは、当時を知る人には懐かしく、若い世代にはレトロでお洒落と感じさせているようです。
「ピークウイスキー」の造り方
「ピークウイスキー」は特にまろやかな味わいが特徴ですが、その大切なポイントになっているのは長い熟成期間です。
使用したのは、8年熟成させたスコットランド産モルト原酒。これを樫樽で10年熟成させた後、グレーンウイスキーをブレンドします。
ブレンドされたものは、そこからさらに6年熟成。これだけの期間を経てやっと、「ピークウイスキー」は完成するのです。
また、仕込み水には前述した養老山の伏流水を使用。この水はミネラル分が少ない軟水なので、酒の味も柔らかく上品に仕上がるのだとか。
これらの製造方法は、販売当初から堅守。グレーン・モルトの地ウイスキーとして、ファンのために変わらぬ品質を世に送り出し続けています。
「ピークウイスキー」の味わい
ピークウイスキー
「ピークウイスキー」の味わいの特徴は、やはり長期熟成と仕込み水からなる、奥行きのある柔らかでまろやかな仕上がりです。コスパの良いウイスキーながら、ストレートでも飲めてしまうほど。
ピークウイスキーはハイボールにするのがオススメ。カラメルや樽香、グレーンウイスキーの甘みが炭酸と共に弾け、心地良く感じられます。少し甘さが欲しいなら炭酸をコーラに変えても◎。程よい甘みで、これもまた相性抜群です。
爽快さが売りのハイボールとの相性の良さは、同商品の味わいだけでなく、アルコール度数も関係するところでしょう。37度と一般的なウイスキーより低めなので、飲みやすい仕上がりになるのです。
ピークウイスキースペシャル
ちなみに、同銘柄にはこの「ピークウイスキースペシャル」もあります。同商品は、「ピークウイスキー」発売当初の昭和中期の味わいを再現した一本です。
シェリー樽貯蔵のイギリス産モルトを使用したブレンティッドウイスキーであり、ほのかなシェリー香と、まろやかな旨味が特徴。
ボトルデザインも、通常の「ピークウイスキー」とは違う特別感があるので、ギフトとして利用するのにも良いかもしれません。
まとめ
今回は、日本酒蔵でもある玉泉堂酒造が造る地ウイスキー「ピークウイスキー」を紹介しました。
味もさることながら、デザインも良い同商品は、空瓶をオブジェとして利用することもできるでしょう。
確かな個性と、蔵の強いこだわりが詰まった「ピークウイスキー」。ウイスキーファンは、ぜひ一度飲んでみてください!
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