米どころ新潟が誇る朝日酒造の日本酒「久保田」。
有名な久保田ですが、久保田シリーズと呼ばれるラインナップがあり、それぞれ味わいが異なるのはご存知でしょうか。
今回はそんな久保田についてご紹介します!
久保田ってどんなお酒?
久保田は新潟の酒らしい、すっきりとした「淡麗辛口」の味わいです。
開発当時は、一般的に甘くて強い日本酒が好まれていました。朝日酒造は、この後にやってくる淡麗辛口ブームを予見したかのように、「すっきり飲める、飲み飽きしない淡麗な酒」を造ることにしたのです。見事その予想はあたり、バブル期には新潟の「淡麗辛口」の酒が流行。その中で久保田は代表的な銘柄として認知されました。
あっさりとしながら深みとコクがあり、口当たりの柔らかな淡麗な酒「久保田」は、世代や性別を超えて、今でも多くの人に愛されています。
久保田の楽しみ方は実に多彩。冷やはもちろん、お燗にも適しているので、料理や季節にあわせ、温度帯を変えて楽しめます。飲む人の好みやその時の状況に合わせて表情を変えてくれる、なんとも万能な日本酒なのです。
こだわりは?
久保田のおいしさはどのように作られるのでしょうか。
そこには、米や水といった原料へのこだわりと、朝日酒造の酒造りの技が影響しています。
●米
お酒の味わいに大きく影響する、米。
朝日酒造は、農業生産法人「有限会社あさひ農研」を設立し、酒米の品質向上や、新しい酒米の栽培、研究を行っています。地元の農家と連携しながら、酒造りにとって最良の品質を持った米を作り出しているのです。
酒造が米のためにここまでするか、と少し驚かれるかもしれませんが、朝日酒造は「酒の品質は、原料の品質を超えられない」として、米作りこだわり、おいしいお酒を作り続けているのです。
●水
米のほかにも、日本酒の味わいに多いな影響を与えるのが、水です。
朝日酒造では、朝日地内を流れる地下水脈の、雑味が少ない軟水を使用しています。軟水で仕込むことで、穏やかな発酵が促され、口当たりの良い酒に仕上がります。
久保田の雑味のないすっきりした味わいは、この水の影響も大きいのですね。
●技
最高の原料があれば美味しい酒ができるのかというと、そんなことはありません。
天保元年(1830年)の創業以来、長い歴史を経て受け継がれてきた職人の技によって、久保田は醸されます。もちろん手順や工程をマニュアルとして伝えるだけでは、美味しい日本酒は作れません。その日の気温や湿度など、日々変化する要因を考慮しながら進められます。
先人たちが創り上げたひとつひとつの工程において、お酒に真摯に向き合うことで、素晴らしい日本酒ができあがるのです。
久保田を作る朝日酒造って?
天保元年(1830年)の創業以来、新潟の水と米と人によって、久保田をはじめとする日本酒を醸してきました。
“酒造りは米づくり”との考えから、農業生産法人「有限会社あさひ農研」とともに米の栽培や研究を続けてきた、品質第一の姿勢を貫く酒造です。
そのほか朝日酒造は、「地域とともに歩み、地域とともに発展する企業でありたい」として、地域との関わりを大切にしています。
朝日酒造があるのは田んぼと里山に囲まれた、越路の自然の中。その環境の中で、春のお茶会や夏のホタル、秋のもみじ園、冬の酒蔵見学など、四季折々の催し物を通じて越路の里を紹介しています。
豊かな自然や文化を堪能できる里づくりに貢献している朝日酒造。そんな酒造が作る久保田を飲めば、地元への愛が感じられたり、そこに住む人々の笑顔が頭に浮かぶかもしれませんね。