その昔、コンテナなんていうものがなかった時代。香辛料や食材・飲料は、「樽」に入れて保管・運搬されていました。
そうして、人々の生活をつないできた大切な「樽」は、ウィスキーの「命」でもあります。なぜなら、樽によってウイスキーの味わいは大きく変わってくるからです。
長い時間、樽貯蔵することによって仕上がっていくウイスキー。樽えらびは決して失敗できませんよね。故に、ウイスキー醸造家たちは、目標とする味わいを再現するのに相応しい樽を、厳選し使用するのです。
今回はそんな、ウィスキーを育てる樽の種類や、各樽のおすすめウイスキーを紹介します!
オーク樽
ウィスキーやワインなど、お酒を熟成するのにひろく使われているのがオーク材(楢や樫)。オーク樽で熟成されたウィスキーは、淡い黄金色とバニラやナッツのような香りが特長です。アメリカンとヨーロピアンでも、風味に違いが出ます。
ジョニーウォーカー トリプルグレーン アメリカンオーク 10年
3種のグレーンを、アメリカンオークの樽で10年熟成させたウイスキー。この樽は、元々アメリカンウイスキーを熟成させていたものなので、アメリカンの風味をより一層感じられる商品となっています。
上品な甘みとバニラ香。これまでのジョニーウォーカーとは違った、軽快な味わいが特長です。
ザ・グレンリベット マスターディスティラーズリザーブ
ヨーロピアンオークとアメリカンオークどちらも使用したウイスキー。バニラの様な甘みと、ナッティーな香りが特徴。オーク樽らしい味わいを楽しめます。
ミズナラ(ジャパニーズ・オーク)樽
サントリーが、世界で初めて用いたミズナラ樽。純日本産のミズナラ樽で熟成されたウィスキーは、青いドングリのようなイメージ(私見)です。舌の上では堅実だけれど、飲み下したあとに残るのはキャラメルのような香り。
樽の中の成分がにじみ出るまで時間がかかるので、特長を最大限引き出すにはどうしても長期熟成になるのだそうです。
シーバスリーガル ミズナラ12年
ミズナラといえばこれ!と断言してもいいようなウイスキー。シーバスリーガルのマスターブレンダー"コリン・スコット"が、日本のシーバスファンの為に作った傑作です。
モルト・グレーンをブレンドし、ミズナラ樽で12年熟成。フルーティーな香りの中に、僅かに感じるナッツの香り。甘くて滑らかな味わいは、優しく広がり長い余韻を残していきます。
イチローズモルト ミズナラウッドリザーブ MWR リーフラベル
ラベルに描かれた葉は、ミズナラの葉をイメージ。デザイン・名前からしてミズナラへのこだわりを感じるウイスキーです。
スイートさ、フルーティーさを筆頭に様々な味わいが絡み合う奥深い味わいが特徴です。