焼酎の本場九州。お酒のお店にに入ってみると、普段はあまり目にすることのない「前割り焼酎」というものが置いてあることがあります。とてもまろやかで飲みやすい前割り焼酎、その仕組みを知れば作り方はとても簡単。早速今日から自宅で作り始めることが出来るので、是非前割り焼酎をお楽しみください。
前割り焼酎とは
前割り焼酎とは、あらかじめ焼酎を水で割って数日間寝かせてから飲むことをいいます。焼酎の本場、九州地方ではスタンダートな焼酎の水割り、お湯割り、ロックと一緒に、焼酎の前割りという物があります。度数的には水割りと変わらない度数ですが、口当たりがやわらかく、丸みをおびています。芋でも麦でも前割り焼酎を作ることが可能です。
飲み方は、そのまま燗をしても。もしくは冷蔵庫で冷やして飲んでも美味しくいただけます。
前割り焼酎の美味さの理由
蒸留したばかりの焼酎は、水分子とアルコール分子がバラバラに存在していると言われています。これを寝かせる事により、水分子がアルコール分子の周りに結合していきます。そして分子の固まり(クラスター)を形成し、アルコールの刺激が抑えられ、味に丸みがでます。
焼酎と水が馴染むことで、その場で作ったお湯割りや水割りなどに比べてまろやかな味わいになるのが特徴です。
前割り焼酎の作り方
前割り焼酎を作る方法はとても簡単。
まずボトルに焼酎を6分目程まで入れ、残りに水をそそぎ、蓋をして3日~1習慣程度寝かせます。
これだけで前割り焼酎の完成です。
美味しく作るコツ
焼酎と水の割合に決まりはありません。割合は、25~26度ぐらいの焼酎であれば、焼酎6:水4、もしくは焼酎5:水5ぐらいの割合がおすすめです。本格焼酎なら、焼酎1に水9で割ってもしっかりと原材料の香りがします。お好みの濃さを見つけてみてください。
また、使用する水は、水道水は避け、市販のミネラルウォーターを使いましょう。ミネラルウォーターの中でも、軟水を選ぶことをおすすめします。
前割り焼酎の飲み方
前割り焼酎は、ぬるめに燗をつけてもおいしいのですが,焼酎1に対して水3〜4で薄く割った「冷焼酎」でも美味しく頂けます。この割合にするとアルコール度数はほぼ5、6%と低めのアルコール度数になり、普段の焼酎の水割りとは異なりごくごくと軽く飲むことが出来ます。キンキンに冷やしてそのままストレートでも美味しくいただけます。
前割りしてから3日から1週間程度経ってから飲むのが理想です。
前割り焼酎への反応
昨夜は水割りで1杯…ではなく、水6焼酎4で割っておいて1日置いておく前割り焼酎を仕込んでました(^^ゞ
長時間水に馴染ませて置くことで、焼酎がビックリするほど馴染んでまろやかな水割りになります(^ρ^)
さ、今夜はコレで1杯かな。 pic.twitter.com/wuhMflDV29— カナイ@銃槍一匹 (@kinyobee) 2016年11月10日
前割り焼酎を家で作っておくことによって、「今夜は何を飲もう」と心配する必要は無し。ゆっくりと自宅で前割り焼酎を味わうことが出来ます
現在の前割り焼酎一覧です。
(芋焼酎)
正木、安田、武家屋敷 長期貯蔵酒、海、八幡
(麦焼酎)
佐藤、麦冠 情け嶋
(黒糖焼酎)
龍宮
すべての銘柄個々に焼酎と水との配分が違います。
ウマイですよ‼︎ pic.twitter.com/CoWppPc5d7— 楽食楽酒 三鶴 (@mitsurusake) 2016年7月18日
焼酎の種類が豊富な分、前割り焼酎のラインナップももりだくさんです。何種類かつくってみるのもいいかも。
前割り焼酎、九州地方では大切なお客様をお迎えする際、その日を見計らって前割りを用意し、おもてなしをするという粋な文化もあるようです。今度のおもてなしには、前割り焼酎を用意してみてはいかがでしょうか。お好みの時間で焼酎を寝かせ、寝かせた分だけ味わいが変わってくる前割り焼酎。その丸みのある味わい、是非お楽しみください。