皆さんはバーで大活躍しているリキュール「ビターズ」をご存知でしょうか?
このリキュール、数滴加えるだけで味に深みを出すことができるので、様々なカクテルに使用されているんです!
知ればあなたもきっと欲しくなる、お酒業界の名脇役「ビターズ」とは一体どんなリキュールなのでしょうか?
ビターズについて
「ビターズ」とはハーブやスパイス、香草、樹皮、精油などといった様々な原材料を、酒に漬け込んでつくられたリキュールです。
もともと胃薬として使われていましたが、現在は苦味をプラスするリキュールとして使われています。
特徴は強い苦味や香り。その名の通りビターな香味で、それゆえに苦味酒や苦味剤とも呼ばれてるんだとか。
ビターズはそのまま飲むのではなく、カクテルをつくる際に使用されるのが一般的。味わいを引き立てたり風味をプラスしたり、また色合いを良くするためにも使用されたりする、カクテルの名脇役としての立ち位置を確立しています。
通常、一度に使用される量はほんの数滴程度。なので、ビターズ・ボトルという一振りで1ダッシュ(数滴程度)出る、専用容器に入れておくことが多いです。
ビターズ代表銘柄
ビターズの代表銘柄を紹介します。
アンゴスチュラ アロマティック ビターズ
"元祖ビターズ"であり、その代表格として知られるのが、アンゴスチュラ社が製造する「アンゴスチュラ アロマティック ビターズ」。
1824年にベネズエラの町アンゴスチュラで、ドイツ人医師"ヨハン・ジーゲルト"氏が考案しました。
「酒の考案者が医師?」と思うかもしれませんが、前述したように、ビターズはもともと兵士の胃の不調を直すための薬酒(強壮剤)でした。その他にも、マラリア予防の薬や軍人のための解熱剤などにも使われていたんだとか。
ベースにはラムを使用。リンドウや数種類のハーブ、スパイスを配合されています。以前は使用されていたらしいアンゴスチュラ(ミカン科の樹木)は、現在のレシピには含まれていません。
アンゴスチュラ アロマティック ビターズは発売後、ベネズエラの政情不安により拠点をトリニダード・トバゴのポートオブスペインに移転させ、以後この地で活動しています。
現在では世界140カ国に輸出されている、バーに置くべき定番の一本。オールドファッションやマンハッタン、ピンクジンなど、多くのカクテルに使用されている他、料理でも活躍する万能のリキュールです。
オレンジビター
ドイツの老舗リキュールメーカーのアントン・リーマーシュミット社が製造している商品。
ビターオレンジなどの柑橘系の果皮を中心に、ウイキョウ、桂皮などのハーブエキスが配合されています。
強い柑橘系の風味が特徴。カクテルに加えるとドライな仕上がりになり、あらゆるカクテルの香りづけなどで活躍します。
「ビターズ」を代表する銘柄ですが、どちらかというと本場欧州で有名です。